山手線を上野駅で降りて東京スカイツリーまで。天気がいいのでなにげに歩き始めた台東区上野。そこそこ距離はあるし、しんどくなったら電車に乗ろうとぼんやり考えていたものの、歩いてみると気を引かれるものが見つかったりして、結局最後まで苦もなく歩き通してしまいました。
上野駅を出てすぐ、台東区役所の北隣にあった元学校風な建物は廃墟のごとく蔦が絡まり…どころか壁一面のアイビー。もう秋だというこの時期でも一心に陽の光を浴びるべく、大きく葉を広げていました。
ちょっとした路地を覗きこむと実に生活臭のする下町風情の玄関が並んでいました。軒先にアサガオの鉢と箒塵取りにバケツなんて、鉄板ですよね。
実際には紆余曲折を経ながらもっと時間がかかったんですが、あっという間に浅草寺。この日、雷門は改修のために大提灯は取り払われ、紙のカバーに描かれた提灯でちょっと残念。その代わり、宝蔵門の提灯にクローズアップして。
またテクテクと歩いて、この壁を見ただけで分かる方はお分かりになる場所へ。その頂部に金の泡のシンボルを抱くアサヒビールへ。壁面に映る雲が壁の黒とのコントラストで鮮やかだったのですが、写真に撮ってみると壁に反射した雲には結構色がついていることに驚き。
ようやく見えてきたスカイツリー。遠目から300mmで狙うと、展望階から下界を臨む人たちがたくさん。残念ながら今回はスカイツリーに登る予定はないので、こちらは羨ましくも見上げるだけです。
やっと辿り着いた東京スカイツリー。いろいろと寄り道はしたものの、上野駅から約4kmの行程でした。スカイツリーはなんというか「きれいな巨大建造物」。東京タワーのように年月の経った貫禄や作りそのものの骨太さがなく、実に美しい佇まいでした。時刻は15時過ぎ。太陽と反対側に周って見上げると、空にはスカイツリーの影ができていました。
ソラマチの天井照明。高い天井と整然と並んだ照明もまた、スカイツリー同様に新しいシンボルであることを現すような雰囲気を醸していました。