葛西臨海公園の水族館に。民間の水族館だと入園料が2000円以上と高いのが相場ですが、ここの運営は上野の動物園なんかと同じ東京都であるため、水族館にしては懐に優しい値段で入場できるのが嬉しいところです。
そんな葛西臨海公園に向かおうと決めたこの日は、朝から空一面を雲が覆う天気でした。
曇りはものから色を奪うため、これまで好きになれなくて曇りの日はカメラさえ持たなかったのですが、本家PYを見ていると、曇りには曇りのさまざまな色があって、その微妙な違いに気付くとそれはそれで面白いものだと分かってきました。もちろん、色調としては当然モノクロに近いのですが、雲にできる陰影やわずかながらに差す陽の色まで忠実に写し撮れると、実に美しい雰囲気になります。
今回はSIGMAの35mm F1.4 DG HSMの一本撮り。その解像感とボケのコントラストをご覧ください。
マグロの速度を舐めてました。水槽自体が明るいため、絞り優先である程度開いておけば、それほどISOを上げなくても無理なく撮れるだろうとタカをくくっていたら、撮れたのはブレたマグロばかり。
SSオートで焦点距離分の1の設定になっていたためで、次回があれば、もっと果敢にISOを上げてシャッター速度を稼ぎたいところ。
水槽の上部に据え付けられた照明のありきたりでなんということもないカットですが、明るさや陰影の具合、器具の経年によるざらつきなど、手の届きそうなほどのリアル感が撮れていると感じた1ショットです。
クリスタルビューというガラス張りの3階建てくらいの大きさの建物。何があるというわけでもないのですが、高いところから望む海は気持ちがいいものです。建物内は、大人が落ち着いて景色を眺める場であると同時に、やはり子供は元気に飛び跳ねていました。
クリスタルビューから海にかけての芝生斜面の一角にはそろそろ季節を終わろうとするコスモス。
自由に摘んでいいとアナウンスされていたところだったのですが、元々は群生していたであろう花畑は、ほとんど摘み取られ、わずかに残った花が一輪挿しのように空に伸びていました。
背後にはこの日やっと見られた青い空。雲に少し穴が開いただけなので、すぐに青は見えなくなってしまいました。
ここのところ連続で海近くの写真をポストしてきましたが、元々が京都生まれの埼玉住みのために海になかなか縁がなく、時系列的にはこの葛西臨海公園が一番先のため、こうやって砂浜に立つのは久しぶりのことでした。
沖縄に行った経験から、海といえば抜けるような青!という先入観があったのですが、冒頭で書いたように、曇りの日の色がないながらも微妙な光の加減というものに気付くと、モノクロのようでいてそうでない、セピアともまた違う写真に愛着が持てるようになってきました。
遠くにはゲートブリッジ。ちょうど満潮に近い時刻になっていましたが、風もなく波は穏やかで、落ち着いた気持ちのよい夕方を過ごせました。
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